#32 小規模のチカラ

巨大な宇宙のはじまり

月がきれいな秋の空をながめると、東京は明るいといえ、たくさんの星がみえてくる。暑さが残る9月の空には、今でも「デネブ・ベガ・アルタイル」から成る夏の大三角形が。そのような星たちが散りばめている夜空、つまり宇宙という巨大空間の起源を探るには、非常に小さな小さな世界の話になっていくという。素粒子という、小数点以下に「0(ゼロ)」がいくつも並ぶ非常に小さな世界の話しだ。おおきなものの起源、そして構成するものはこの小さな世界で説明されていくのだ。

小規模の案件へのこだわり

一方、日本経済という大きなものを支えているのは、中小企業や小規模事業である。中小企業庁によれば、このような事業の事業承継を放置した場合、2025年までに22兆円のGDPが失われる。大企業や中小企業でも比較的事業規模が大きい(売上が30億円以上等)案件については対応できるプレーヤーがいるものの、小規模の案件については対応できるプレーヤーが非常に少ない。この「小規模案件」という領域でお役に立つことで、私どもは世の中に貢献したいと考えており、そのために案件によっては譲渡希望の企業から手数料をいただかない場合もある。「なによりもまず、事業承継を実現させたい。」という思いが強い。夜空を眺め、その思いを再確認する。

#32 一般的な情報と個別の状況

M&Aに関する一般的な情報

M&Aに関する仲介やアドバイザリー会社が増えてきたことや、M&Aに関する情報を広く取得できるようになったからこそ、一般的な情報が独り歩きしているケースがあります。

 

例えば・・・

 

①少なくとも利益の5年分と純資産額との合計額で譲渡できますよ!

 

②IT関係の会社は強気の価格をつけても譲渡できますよ!

 

などなど。

 

さて、このような一般的な情報はあなたの会社にも当てはまるのでしょうか?

個別の状況で考え方が変わる

さきほど例としてあげた一般的な情報は、以下の状況によって変わってきますので、一緒に考えていきましょう。

 

①少なくとも利益の5年分と純資産額との合計額で譲渡できますよ!

 

一例として不動産に関する事業で考えてみましょう。

 

A社は不動産の売買仲介を行っている企業で、毎月の売上が安定していませんが、現状ではしっかり利益が出ている。

 

B社は不動産の賃貸管理や施設管理を行っており、毎月安定して利益があがっており、毎年契約件数も増えている。

 

さて、上にあげたA社とB社では譲渡金額の考え方が変わってきますが、感覚的にご理解いただけるところがあると思います。

 

A社はフローでの収益構造となっており、営業マンに数字が紐付いています。そのため、買収した後に営業マンの退職等により収益が悪化する可能性もありますし、なにより毎月の収益が不安定な状況にあります。企業として競争力があり、事業が標準化されている場合はそういった状況を加味して評価をすることが可能ですが、中小企業の場合はそのような評価を行うことは難しいと考えます。そのため、5年分の営業利益を積み上げることは難しく、もっと短い期間での営業利益分で譲渡価格が決まってきます。

 

他方B社の場合には安定的な収益構造となっているため、5年分あるいは内容によってはそれをこえる評価を行える可能性もあります。

 


②IT関係の会社は強気の価格をつけても譲渡できますよ!

 

さて、このような一般的な話の場合はどうでしょうか?

 

やはり事業構造をしっかりと理解することは必要ですね。webページの制作をひたすら営業力をベースにして行っているIT企業と、あるいは保守等で安定的なストック収入や、サブスクリプションモデルで安定的なストック収入を得ているIT企業とでは考え方が大きく変わってくることは、先程の説明からもご理解いただけることと思います。

 

このように、しっかり個別の事業内容や事業の状況によって評価額は大きく変わってきますので、客観的に事業の構造を理解することが非常に重要です。

一般的な情報だけに流されない

会社や事業を譲るという経験は、何度も経験するようなものではありません(連続起業家等は別ですが・・・)。

 

だからこそ様々な情報を取得し、悩み考えるものだと思います。

 

ただし一般的な情報だけに流されてしまうことは危険であり、しっかりとご自身の事業構造を客観的に評価することが重要です。

 

一般的な情報のみをもとにして評価額を出してくるようなM&AアドバイザーやM&A仲介業者ではなく、しっかりと事業構造を理解した上で評価額を出してくてるM&AアドバイザーやM&A仲介業者を選ぶことが肝要です。

 

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#31 業界レポート

業界レポートはじめます

澤田ホールディングスと業務提携を行ってから約1年が経ちました。

 

やっと仕事に関する内容について形ができてきたため、また新しいことを始めたくなりました。

 

創造的なものを書くことが得意ではありませんが、仕事柄業界の分析や、業界で起こるM&Aの力学(なぜ、このようなM&Aが起きたのか)については頻繁に行っており、メモとして整理されたものがあります。

 

そういったものをひっくり返し、以下2種類のレポートを不定期ながらこのブログに掲載していきます。

 

①第三者視点での業界レポート

様々な業界がどのような状況にあるのかということを、その業界内にいない第三者の視点で客観的な事実をもとに分析し、頭の中を公開します。

 

②M&Aの力学レポート

なぜこのようなM&Aが起こるのか、そしてこの先どうなっていくのか。M&Aの助言や仲介を行う立場からどのように見えているのか、頭の中を公開します。

 

それぞれタグを付けますので、タグで調べていただくと必要なレポートを見つけやすいようにしていこうと考えています。

 

ただし、あくまでデータという事実をもとにした個人的な見解ですので、ひとつの見方として参考にしていただけると幸いです。

なぜやるのか

時間と労力がかかることを、無償でブログに公開してどんなメリットがあるのか。

 

そんな質問をいただきますが、僕自身頭のなかにあることや、乱雑にメモ書きされたものを整理すること自体にとても価値のあることだと考えています。

 

つまり、自分の頭の中を整理するのに役立ちそうだから。

 

これが、こういった企画を進めていく大きな理由です。

 

ときにはトンチンカンなことを書いているかもしれませんが、暖かくご笑覧いただけると幸いです。

#30 「買いたい」気持ちと「売りたい」気持ち

揺れ動く2つの気持ち

私は、会社を買いたい気持ちと会社を売りたいと思う気持ちは、表裏一体なものとであると考えています。特に、中小企業のM&A案件を担当しているとそのように思うことが多くあります。

 

最初は会社を買いたいというニーズを持っていた方が、ある日突然会社を売りたい、あるいは譲りたいという気持ちに変わることが中小規模のM&A案件においていくつか経験をしてきました。

 

結論から言えば、私が担当した案件の中で上手くいった(=お互いが幸せになる中小規模のM&A案件を創り上げることができた)と思う案件の全てが、このようなきっかけから始まります。

 

ではなぜ、このようなことが起こるのでしょうか?

2つの気持ちの源は同じ!?

会社を買いたい気持ちと、会社を売りたいという気持ちが表裏一体になっていると理解しているのか解説をしていきます。

■まずは「売りたい」と思う気持ちの源から考えてみましょう。

 

私が中小規模のM&A案件を担当してきた中で、会社を売りたいと思う気持ちの源は大きく3つに分けられると考えています。

 

①事業承継

 これは後継者がいないため、会社を売りたい/譲りたいと思うタイプです。これから健全な企業であればあるほど、このようなニーズがあるM&Aの案件は増えていくものと考えています。

 

②業績不振

 これは足元の業績が不振、または今後不振になっていく可能性があるため、どこか資本力のあるところと組むことで再建を図っていきたいという狙いから生まれてくる案件です。M&Aの案件としては難易度が高い案件です。

 

③事業拡大

 これは自分の力だけでは事業の拡大が難しい、あるいは事業を創り出すことは得意だけれど安定成長には向いていないという自己判断から生まれてくる案件です。事業の成長と従業員の幸せを思い、さらなる成長のために大資本やあるいは事業シナジーが大きく見込まれる先と手を組んでいくというM&Aの案件です。

 

■次に、「買いたい」という気持ちの源を考えてみましょう。

 

私が中小規模のM&A案件を担当してきた中で、会社を買いたいと思う気持ちの源はただひとつ、「事業の成長」です。事業を成長させ、会社を大きくし社会や従業員にとってより多くの価値を提供する存在になっていくため、時間・市場を買うM&Aを行っていきます。

 

さてでは、なぜ事業の成長をさせたいと思うのでしょうか?

 

事業成長を目論む気持ちは、オーナーによって様々です。新しいことに挑戦したいという思いから多角化を狙う、業界再編の核となって事業を成長させ規模の利益を追求したいという思いから垂直/水平統合を狙う、自尊心を満たすために会社規模の拡大を狙う、縮小・統合していく市場の中で生き残りを狙う、等々様々な思いがあります。

 

このような思いの中から、私が目をつけるのは、「業界再編の核となって事業を成長させ規模の利益を追求したいという気持ち」と「縮小・統合していく市場の中で生き残りたいという気持ち」の2つです。

 

この2つの気持ちに目をむける理由は、必ずしもオーナー自身がその中心にいる必要がなく、中心となるメンバーとなることができれば気持ちが満たされる可能性があると考えるからです。

 

そしてこの2つの気持ちこそが、会社を売りたい/譲りたいという気持ちに変わり、売りたいと思う気持ちの①事業承継と③事業拡大につながっていく可能性をもっています。

 

ですから、会社を売りたい/譲りたいという気持ちと、会社を買いたいという気持ちの源が一緒になることがあると考えています。

なぜ、このタイプのM&A案件が上手くいくのか

最後に、会社を買いたいという気持ちが、会社を売りたい/譲りたいという気持ちに変わった案件が上手くいった(=お互いがハッピーでいられる)実績になっているのかについて考えます。

 

今まで携わった中小規模のM&A案件において私がもっている仮説はただひとつ、「お互いに向いている方向性が一緒だから」というものです。

 

お互いが事業を成長させていくことに合意し進めていくからこそ、意見が割れたときでもじっくり議論し最良と考えうる方法をとっていくことができ、それが結果としてお互いが納得いくハッピーな案件につながっているのではないかと考えています。

 

ただし、ここには一つの大きな前提があります。

 

それは、決して50:50のような意思決定形態や、たすき掛け人事のようなことはしないことです。決めるべきところは決める。ただし、そこにたどり着くまでにじっくり議論をする土壌(文化)を用意しておくことが肝要です。

 

私どもはまず、じっくりオーナーの話を伺うところからスタートします。会社を買いたい/売りたい(譲りたい)という気持ちの有無は別として、将来的に活用を検討している方とじっくり話をすることで、実際に活用できる可能性を探っていきます。

 

M&Aの可能性を検討してみたい場合、ぜひこちらからお問い合わせください。M&Aに関するお問い合わせは、必ず24時間以内にお返事しております。

 

#29 信頼できる事業者と付き合うコツ

気づいたら、従業員が会社譲渡のことを知っていた問題

M&Aは限られた人との間だけで極秘裏に進められる、経営上極めて重要であってかつ様々なことに神経を研ぎすませて進めていくものです。

 

実務的にM&Aの取引には、外部の専門家等(M&Aのコンサルティング会社、銀行、証券、会計士や税理士等)を進めて行くケースが多いと推察していますが、中には以下のようなトラブルに巻き込まれたという話を聞くことがあります。

 

・秘密にしていたはずが、自分の会社の取引業者へ情報が流れ、結果として従業員のほぼ全員が会社を譲渡しようとしていることを知っていたケース。

 

・自分の会社の売却に関する情報が市場に出回り、回り回って自分の会社に買収意向のヒアリングでM&A仲介業者から案件が持ち込まれるケース。

 

・資料を提出すると、一切連絡が取れなくなるケース。

 

・自分の会社の資料が、さらされているケース。

 

などなど。

 

このような事態を防ぐために、信頼できる事業者を選ぶ必要があります。

消去法で選ぶ

信頼できる事業者を選ぶ際に、積極的に「ここは大丈夫です!」というのは正直難しいところがあります。

 

なぜなら、人と人との関係から信頼関係は気づかれるわけですから、「合う/合わない」という判断軸はあってしかるべきものであり、そこまで踏み込んで品質を見極めるのが難しいと考えるからです。

 

そのため、まずは消去法で「ダメな事業者」を消し込むことがスタートになります。

 

以下、私が様々なM&A関係の事業者と付き合う中で、ダメだなと思った事業者の特徴を挙げていきます。もしいずれかにでも当てはまるようなことがあれば、再考することを強くオススメします。

 

・2日以上、連絡がつかない

 

・秘密保持契約等の約束事なく、資料開示要求がある

 

・どこにヒアリングするのか、教えてくれない

 

・案件のルートがわからない

 

・事業に対する思いや、今後のことについてヒアリングを受けたことがない

 

以上のようなところに1つでも該当すれば、再考することを強くオススメします。

では、どこがいいのか?

シンプルに答えを出すなら、以下のような事業者とタッグを組むことが良いでしょう。

 

「事業への思いを共有することができ、手続きの説明にそって、レンスポンスよくそして嘘なく良いことも悪いことも情報共有しながら、M&A案件を進めてくれる事業者」

 

中小企業では様々な方がM&A案件のアドバイザリーとして活躍しています。なかでもとりわけ小規模のM&A案件についてはM&A経験があまりないような方でも案件を受託しているようなケースが散見されます。このような場合はトラブルに発展することが多いような肌感覚がありますので、ぜひM&Aアドバイザー等の事業者選択は慎重に行っていただければと思います。

弊社へのM&Aに関するお問い合わせは無料です。こちらからお問い合わせください。

 

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