#22 M&A業務の途中でかかる費用

M&Aに関する助言業務を依頼していただくにあたり、お客様から質問されることの多くは、①M&Aにかかる費用、②M&Aの成立可能性と期間の2つに大別されます。今までは着手金に関する考え方と、成功報酬に関する考え方についてブログに書いてきましたが、今回は案件が始まってから最終契約が締結されるまでの費用について考えていきます。

M&Aに関する助言業務を任せていただいたあと、まずはこの2つに大別されます。完全成功報酬型とは、「何かしらの業務」が成功し目的を達成するまではお支払いいただくことはありませんといったスタイルです。

ですが誤解をされないように正確に説明しますと、このようなタイプでも案件を受託してからお支払いいただく費用が発生することもあります。それは「実費」と言われるものです。これは、監査や登記などに関わる外部専門家へ何かしらの業務をお願いした場合の費用であったり、株価の算定を行う費用であったり、あるいは出張が多くなる場合は出張の費用を負担していただくこともあります。

ただしこの場合は、事前にお客様と打ち合わせをして合意を頂いた範囲内での費用負担をお願いすることが大多数です。M&Aに関する業務をどなたかに依頼される場合、こういった費用負担の分担や事前承諾についてどのようになっているかを、しっかり確認することが肝要です。

一方、途中で費用負担が発生する手数料体系をとっている会社もあります。毎月固定で費用発生する会社もありますし、あるいは業務ごと細かく費用が分かれている会社もあります。事前にこれら2つの型のうち、どちらに該当するのかをしっかり確認しましょう。

弊社では、外部専門家へ何かしらの業務を依頼した（監査、登記、法律関係等）場合であって、かつお客様から事前に承諾いただける範囲内において、実費の負担をいただくという型をとっております。詳細は、料金に関する部分でご確認ください。

さて次にしっかり理解が必要なことに、ここでいう成功報酬の「成功」が何を意味しているのか？という点です。

ある会社では最終的な契約（株式譲渡契約や事業譲渡契約等）が締結された時点において成功と定義していますし、また別な会社では最終的な契約を締結する前（詳細な監査が行われる前）の「基本合意」が締結された時点を成功と定義しています。

基本合意が締結されたけれども、会計上、ビジネスの仕組み上、あるいは人の問題等で最終契約まで至らない場合もあります。その場合、果たしてこの基本合意を成功と定義できるのかという点で疑問です。

M&Aに関する助言業務をどなたかに依頼される場合、成功報酬における「成功」が何を意味していて、どういった手数料体系になっているのかも、事前にしっかり確認をしましょう。

弊社では「最終契約の締結」を「成功」と位置づけて定義していますので、基本合意後に何かしらの問題が発見され最終契約に至らなかった場合でも、手数料（ただし、第三者の専門家に何かしらの業務を委託して必要になった実費を除きます）をいただくことはありません。詳しくは弊社の手数料に関するページでご確認ください。

M&Aの案件が成就するか否かは、どのような費用の体系をとっているのか、どのようなM&Aの実績を持っている会社なのか、そしてどのような方が担当者になるのかによる部分が大きくなります。今回はM&Aに関する助言業務を依頼した後、成功報酬までにあっかる費用についてみてきましたが、実はどのような方が担当になるのかによって案件の成否が決まってくる要素が大きいと考えています。

費用の体系はひとつの目安ですので、ぜひ案件担当者に会って自分と合うかどうか、あるいは信頼できる人柄かどうかというところでM&Aの仲介会社を決めていただけると、得られるメリットが多くなるのではないかと考えています。

なお、共生基盤では案件相談はこちらから無料で受け付けています！